ikkou33’s diary

還暦を越えて( ´Д`)y━・~~

トンネルを抜ければ

f:id:ikkou33:20181007194224j:plain

小説を書いている間は、深い海の底にいる様で、だから書こうとすれば、その新海めいたところまで降りて行かなければならない訳で、日常の世界から、そこに行く為に、家を出て、トボトボ歩いて、コーヒーショップに行くと言う儀式が必要なのだった。仕事中は書ける訳はないから、仕事がない日、掃除買い物洗濯などの家の用事を済ませてから、リュックにiPod とキーボードを詰めて、行っていた。行っても全然進まない日もあるし、思わぬ展開を発見して、喜んじゃう日もあるしで、とにかく創作中は、無我夢中なのだった。そんな事を二ヶ月ぐらいやっていて、今週はじめに書き終わって、静岡のルイさんと、この小説の主人公の文ちゃんに送った。題名からして「文ちゃん」だからね。原稿用紙54枚の短編小説だ。かなり酷い事も書いたけれど、文ちゃんは怒ったりしなかった。逆に私って酷い女だったのねと、しおらしい事を言った。ルイさんは面白いって褒めてくれた事は昨日書いた。

書き終わると、完全に抜け殻状態で、全然力が入らないし、朦朧としちゃっていて、つまらない事この上ない。出来が良いとか悪いとかが問題なんじゃなくて、何かを創作している時が、最も充実している時間なのだって思う。そりゃ本も読みますよ。展覧会にいって絵も見ますよ。音楽だって聞きますよ。出来た作品を読んでももらいたいですよ。でも、人生で一番充実しているのは、創作中の状態だ。書けなくて苦しい事ばかりなのに、その状態が一番楽しい。創作と言う暗いトンネルを抜けたら、廃人ぽくなってしまった。