春になったね
桜の花が咲いているのに、真冬の様に寒くて、とても春になった気分じゃなくて、早朝の道をがガタガタ震えながら、自転車をこいでいた。
咲いた桜も冷凍保存された様に、咲いたまま散ることもなく、満開のままだ。
変な春だなあと思う。
気分的にも、スッキリしない事態があって、悶々とする。
一つは教会のこと。もう一つは文ちゃんのこと。
どちらも、自分ではどうにもならない事なので、成り行きを見ていることしか出来ないのが、なんとも歯痒い。
文ちゃんに関して言えば、文ちゃん自身も、どうしていいのかわからなくなったんじゃないのかなあとは思う。
ずっと禁欲を保っていた人が、あるとき自分の中にも欲望があるのを知って、驚いたし、冷静を保つ事が出来なくなり、恐れているんじゃないだろうか。
その欲望を引き起こした相手である私を、避けている。
たまに、関係がなくなることを恐れる様に、文ちゃんから「おやすみなさい」なんてメールがくる。
男と女は難しいよね。
ある人が、65才になる私が、まだ恋愛をしていることを羨ましがっていたけどね。
考え様によっては、すごい事かもね。65才にして、プラトニックな恋愛中なんだからね。まるで少年の様に、ドキドキしながら、生きている。
頭の中では、問答無用と、文ちゃんの家に行くって事も考える。しかし、文ちゃんがその事で私を嫌いになったらどうしようと思う。失いたくはないのだ。